顎を動かすときには、いろいろな筋肉が複雑に働きます
口を開ける筋肉(開口筋)…写真の青文字
口を閉じる筋肉(閉口筋)…写真の白文字
開口筋…首の前にある筋肉。主にあごの下に位置しています。
閉口筋…食べ物をかむ運動(咀嚼)をする筋肉。咀嚼筋とも言われる。
咀嚼筋の障害
前回に紹介しました、「顎関節症の原因」では、主に関節円板の障害について書きましたが、この咀嚼筋の障害も顎関節症のひとつです。
咀嚼筋に痛みが出ると、頬やこめかみのあたりが痛く感じます。
気づいたら歯を接触させていませんか?
…例えばこのような場面を想像してみてください
緊張していたり、くやしかったり、ストレスが溜まっていたり…
そんな表情を表しているイラストです!
顎関節症の患者さんの70パーセントがこの癖をもっています。
本来、会話や食べ物を噛んだり飲み込んだりするときに瞬間的に接触しますが、それ
以外のときは接触していません。ある調査によると、上下の歯の接触時間は一日平均
17.5分です。
何もしていない時は、上下の歯はほんの少し離れています!
上下の歯を長時間接触させていると、筋肉が働き続けて疲労してしまい、顎関節も押
さえ込まれる状態になるため、痛みを感じやすくなる。
この癖のある方は、目につくところに「歯を離す!」と書いた紙を貼ったりして、い
つでも意識できるようにすればいいと思います。
この気づき→歯が離れるを繰り返していくうちに、無意識に離れるようになります。
まずは、日頃の癖を見直してみてください!
まとめ
顎関節症をセルフケアで治す
上下の歯を接触させないよう気をつける
パソコン作業など、長時間同じ姿勢をとらずに、ときどきストレッチをする
なるべく両側の奥歯を使って食べる
かたい食品は食べない
うつ伏せで寝ない
頬杖をつく癖をやめる
冷房のききすぎで身体を冷やさないように注意
寒い日の外出は、あごの関節や筋肉を冷やさないように注意
歯をくいしばるスポーツ(球技…球を打つ瞬間に奥歯をかみしめる)を避ける
管楽器の練習、演奏はしばらく控える
合唱、演劇の発声練習やカラオケもしばらく控える
以上です!